« 2015年1月 | トップページ | 2015年3月 »

2015年2月に作成された記事

2015年2月28日 (土)

やはりセンター試験について語ろう

 これまで年初めの1月は、いつもセンター試験に関する話題を書いてきたが、今年は、イスラム国による日本人人質殺害という、非常にショッキングな事件があったので、そのことを書いた。

 1月にセンター試験のことを書く、ということを決まりにしているわけではないが、ブログを始めてこれまで4年間、いつも1月はセンター試験のことを触れてきたので、今年も、1ケ月遅れとなったが、やはり触れてみたいと思う。

 と言いながら実は、今年のセンター試験に関しては、特筆すべきことはないのだ・・・ 例年通り、些末な知識の有無ではなく、多くの情報から大事な点がつかめているかを中心に問う、基礎的な英語の実力が測れる良問だった。

 確かに、総語数がやや増えたり、新形式の問題が少し加わったりという変化はあるが、総語数は毎年増えているし、新形式の問題は昨年も出されていて、特に今年ならではの変化ではない。

 さらには、例年個人的に感じていた、形式面には表れない特徴的なものも、今年は感じられなかった。例えば一昨年の2013年は、英語そのものの解釈というよりも、素早い情報処理力がないと読みづらいが、読めさえすれば設問は解きやすいという感じだった。一方で昨年の2014年は、英文自体は読みやすくなったが、設問処理により注意を要するものが多かったように思う。

 つまり今年のセンター試験は、極めて普通なのだ。何ら特別な技は必要ない。運動に例えると(ちょっと唐突?)、サッカーの技術は求められず、とにかく走れさえすれば、対処できるのだ。でも逆に、そこが落とし穴でもある。華麗なドリブルやシュートは、やはり練習をしなければ出来ないと思えるので、技術習得に向けてきちんと練習をするものだ。またドリブルやシュートは面白いので、よりそうした練習に向かわせる。ところが走ることは、元々何となく出来てしまうので、また面白味に欠けることも手伝って、特別何か対策をしようとは思わないかもしれない。

 確かに、自分の好きな距離を好きなペースで走ってよいというなら、誰もが走れるということになるだろう。ただセンター試験では、結構な長距離を、結構な短時間で走ることが求められる。センター試験の得点が振るわない人は、そうしたことに向けた練習がなされていない。走ることはしていても、基本的なフォームがなっていなかったり、走る量が不足していたり、あまりにもスローペースだったり、ひどい場合には全く走らなかったり、また、本番ではほとんど求められないのに、ドリブルやシュートの練習ばかりをしていたり、といった感じだ。

 センター試験が長距離走だとしたら、難関私大の入試は、サッカーの試合となる。なので、ドリブルやシュートの技術も求められ、それに向けた練習は必要だ。だけど当然ながら、そうした技術も、しっかり走ることができなければ、生かしようがないということを、忘れてはいけない。結局難関大対策でも、センター試験に向けた対策と同様、まずはしっかりと走り込むことが必要なのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 センター試験に関する話で、もう1つ。

 いつの頃からか、センター同日体験受験といったイベントが定着している。予備校や、さらには学校が、センター試験の本番と同じ日に、同じ問題を、高2生、場合によっては高1生に受験させるというものだ。

 特に高2生にとっては、実際の受験のちょうど1年前、世の中もまさに受験ムードの時に、本番と同じ問題を解くのは、モチベーション・アップにもつながって、よいことだろう。また、ちょうど1年後に受ける問題の特徴、および自分の現状を知ることができ、その後の勉強の方針を決めるのにも役立つだろう。ただし有意義なのは、ある程度は出来るという場合だ。

 センター試験は、入試全体から見ればやはり易しいので、英語がまずまず出来れば、高2生でも高得点を取ることは可能だ。実際8割取れたなど、景気のいい話もよく耳にする。一方で、全く出来なかった、量も多くて何が何だかわからなかった、といった声も聞かれる。

 こうした生徒にとっては、残念ながら、このイベントに意義があるかは疑問だ。そもそも入試の過去問に有意義に取り組むには、得点はともかく、分からないところや自らの課題が、ある程度把握できるくらいのレベルになっている必要がある。そうなっていない状態で過去問に取り組むのは、やはりまだ早いと思う。それどころか、貴重な過去問を無駄にしてしまったとも言える。

 入試の過去問は(特に最新のものは)、実戦力を試すのに、これ以上ない教材だ。どうせなら、初見で新鮮味のある状態で取り組みたい。全く歯が立たない状態の時に、過去問に触れても実戦力を試す練習にはならない上に、なまじ触れてしまったために、その後力がついてから過去問を解いた時に、そう言えばこういう英文があったなどと、以前の記憶がよみがえり、全くの初見の感覚で解くことができず、本番のシミュレーションにならなくなってしまう。・・・すっからかんに忘れているから大丈夫だ(!?)という生徒もいるが・・・

 勉強にはインプットの勉強と、アウトプットの勉強とあるが、過去問を解くのはアウトプットの勉強だ。でもそれは、インプットされたものを上手く運用するための勉強で、インプットが不足している状態で行なっても意味がない。インプットが不足しているのなら、何よりもインプットを増やす勉強をすべきだ。

 ちなみにセンター同日体験受験は、5教科も受けるとなると、かなりの時間が取られる。生徒によっては、その時間、単語を覚えること(つまりインプットの勉強)にでも使った方が、はるかによかったのではないか、と思える場合もある。

 出来はともかく、このイベントをきっかけにやる気が出たのなら、それはそれで有意義だったと言えるだろう。また予備校や学校で半ば強制されるので、受験しないわけにはいかないという実状もあるかもしれない。でも、ただイベント的な盛り上がりで終わらせるのではなく、自分なりの意義をきちんと考え、せっかくのイベントを無駄に終わらせないようにしたいものだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年1月 | トップページ | 2015年3月 »