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2011年8月25日 (木)

本当に力がつく勉強とは

 ある見方をすると、勉強というものは、2種類あると思う。それは、既に知っている知識の運用力を高める勉強と、全く知らなかった知識を新たに身につける勉強だ。
 英語の勉強で言うと、前者は、問題集を解いたり、入試の過去問演習をしたりすること、後者は、何度も反復して単語を覚えたり、一度授業等できちんと意味を把握した英文を何度も読んで、確実に頭に定着させるといったこと。
 もちろん、どちらも大事だし、どちらも意義があるものなのだが、英語の真の実力をつけるのは後者の勉強だ。でも一般的に、高校生においては、前者の勉強が優先されている気がするし、英語の苦手な人は、ほぼ例外なく後者の勉強が不足している。
 そもそも、知識がなければ、あるいは少なければ、運用力も高めようがない。そうした人は、まずは知識を得ることに、力を注ぐべきなのだ。

 ではなぜ前者の勉強が優先されるのか? やはり前者は、問題を解くという、パズル解きに似た行為が、達成感をもたらし、知的好奇心も満たすからだろうか。はたまた、後者の重要性には気づいているものの、単語の練習や音読につきものの単調さ、面白みのなさを避けるために、前者の勉強に偏っている、ということもあるかもしれない。一方で、学校や塾の授業が専ら前者のため、あるいは、学校や塾で後者の重要性が説かれていないため、生徒が、勉強とはつまり問題を解くこと、と思い込んでしまっているという事例も見られる。
 こうした状況は、時代が進むにつれて増えている気がするし、少なくとも、英語110番にやって来る生徒の多くは、こうした状況なので、私は後者の勉強を重視した指導をしている。言いかえれば、知識・理論を伝えて、後は自分でやっておいてね、ではなく、定着に至るまでの過程も、きちんと指導している。

 ある本に、「学びとは、学ぶ前には知られていなかった度量衡によって、学びの意味や意義が事後的に考量されるダイナミックなプロセスのこと」と書かれていた。難しい表現だが、ズバリ真理をついている、素晴らしいフレーズだ。
 本来、学び始める段階では、これから学ぶ事の本当の意味や意義は分からないはず。それが勉強をしっかり続けていくと、学び始めた段階とは、頭の構造が違ってくる。その変化した頭でもってすると、あ、こういう事だったのかと分かるのだ。
 実際、最近この事を体感できた生徒がいる。その生徒は約3ケ月前に、ウチに入ってきた。その際力試しに、ある問題を解いてもらったのだが、手も足も出なかった。原因は明らかに知識の不足。なのでその後の授業では、そうした問題の対処法を教えるよりも、単語や文法法則の暗記を徹底して行なった。そして最近、その生徒が何の気なしに、入塾時に解けなかった問題を眺めていたところ、あれ、解ける!ということになったそうだ。

 英語の実力をつけるには、こうしたまさにダイナミックなプロセスが必要だ。この画期的な変化を起こすためにも、既に知っている知識を試してみる勉強だけでなく、新たな知識を確実に定着させる勉強をしよう。

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