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2011年2月26日 (土)

入試英語長文から学ぶ幸福論 その2

 前回の記事(2/12)で触れた、最近目にした、幸福論と言える内容の入試とは、09年慶応大・法の問題。話しの中心は、幸福の定義というものが難しい中、社会が市民の幸福をどう実現するか、ということだったが、前回取り上げた入試の内容と同じように、「選択肢の多さ」が招く問題点や、「慣れ」の問題が触れられていて、興味深かった。
 選べる選択肢が多いと、自分が選ばなかった選択肢に、もっとよい物があったのではと気になって、満足感が減る。また、新しい物を手に入れても、人間には慣れというものがあるので、喜びは長く続かない。そして、さらなる喜びを求めて、次の新しい物を手に入れる。でも、慣れてしまい喜びが薄れる。そして・・・という終わりのないサイクルが続く。とまあ、以上のようなことが書かれていた。
 さらには、最低限の富は必要だが、経済的に豊かになると、お金以外の要素がより重要になるので、問題解決にあたっては、経済の専門家の意見を求めるべきではない、とも書かれていた。

 今回取り上げた入試にも、前回取り上げた入試にも、どうすれば幸福になるか、という解決策は述べられていなかったが(そもそも簡単に解決する問題ではない)、幸福、特に豊かな社会における幸福の実現を考えた場合、やはり「選択肢の多さ」や「慣れ」に、どう対処するかということは、問題解決を考える際の、重要なポイントになると思う。
 そしてその際には、心理面などを含め、人間というものを総合的に考えるべきだろう。最近日本でも、経済のことがやけに重視され、幸福をとりわけお金と結びつけて考えることが多いが、経済は、人間の生活を構成する要素の一部にすぎない。
 ただ幸福というのは、社会的な問題でもあるが、個人的な要素が大きい。さしあたり、日本のような自由主義の社会では、全体としての社会が、物質的により便利になっていくのは避けられない。ということは選択肢も増える。なので、自らの満足は本当はどこにあるのかを考え、他に惑わされない強い意志を持つなど、個人的に折り合いをつけることが必要だろう。

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